読者レポート・目次 > 会見&マスコミ試写に潜入!『アンジェラ』
  本国フランスにどどまらず、
ハリウッドでも精力的に活躍している
リュック・ベッソン。
『ジャンヌ・ダルク』以降、
6年の間の沈黙を続けてきた彼が、
遂に最新作を完成させた。

それが、美しいパリを舞台にした
イノセントなラブストーリー、
『アンジェラ』。

今回は、
そんな『アンジャラ』の魅力を
読者にレポートしてもらいます!

今回のレポーター

庄司 真紀さん

・劇場映画鑑賞頻度 
 6、7本です。
・映画は主に誰と?
 
ほとんど1人ですね。試写会は友人と行きます。
・どんなジャンル、作品がお好きですか?

社会派ドラマやサスペンス、ノンフィクションです。
・最近一番よかった作品
 
『ホテル・ルワンダ』『ブロークバック・マウンテン』


千田尚美さん

・劇場映画鑑賞頻度 
3ヶ月に1回ぐらいです。
・映画は主に誰と?
 
友人
・どんなジャンル、作品がお好きですか?

アクション系、スカッとする痛快系
・最近一番よかった作品
 
『フライトプラン』


編集部――今回は千田さんと庄司さんにご協力頂きました。では、先にリュック・ベッソン、リー・ラスムッセンの来日記者会見に出席した庄司さんにお聞きします。今回会見に参加していかがでしか?

庄司さん――記者会見というとどうしても日本のワイドショーのイメージが強かったので、もっとごちゃごちゃした感じなのかなーと思っていたら、カメラマンや記者の皆様はとても静かで礼儀正しく、“取材します”っていう空気が張りつめているように思いました。

編集部――会見中、印象に残っていることはありますか? 

庄司さん――リュックの第一印象は……うっ、(横に)でかっ……でした。隣にいるリー・ラスムッセンが、やたらと細いので余計にそう見えたのかも。

編集部――比較の対照が、モデルではしょうがないですよね(笑)。

庄司さん――よく彼は、人と話をする時に覗き込むようにじっと見る、と言われていますが、本当にその通りで、私自身もあの目が一番好きなので、生で見られてとても嬉しかったです。

編集部――良かったです。喜んでもらえて! では、次は作品について2人にお聞きしたいと思います。『レオン』『フィフス・エレメント』等を手掛けたベッソン6年ぶりの新作ですが、作品を観た感想は?

庄司さん――モノクロで台詞が多く、派手なアクションもなく、“ハリウッドのベッソン”から比べたら地味な印象がありました。

千田さん――私は、最初はジャメル・ドゥブーズ演じるアンドレのブサイクさ(顔だけでなく、嘘つきだし、すぐにイキがる)に、絶対に女が好きになれない典型的なタイプだな、と思ってしまいました。反対にアンジェラ役のリー・ラスムッセンのキレイさやカッコ良さから映画に引き込まれていったのですが、途中から、そんな男性がカッコ良く見えるようになって、最後には、恋愛っていいな、と思いました。映像も白黒で、幻想的な感じで風景とか凄くキレイでした。

庄司さん――そうそう。強くて、賢くて、更にとても美しい女と、何の取りえもない冴えないダメ男という、典型的な“美女と野獣”の2人。でも、“完璧な人間なんてこの世にいないのだから、皆欠点を補いながら誰かと助け合って支えあって生きていかなければいけない。では、どうすれば大切な誰かを守れるのか、愛せるのか? 何をしたらいいのか? 人を愛することでどう自分が変わっていくのか?"と、いろいろ思うところが多かったです。観終わった後に優しい気持ちになれる映画だと思います。
《リュック・ベッソン》
1959年3月18日フランス、パリ生まれ。スキューバ・ダイビングのインストラクターだった両親とともに少年期をギリシャ、ユーゴスラビア間の地中海で過ごす。将来はイルカを専門とする海洋生物学者になることを夢見て、16歳のときにプロ・ダイバーの資格を取得。しかし、潜水中に起こした事故が原因で海に潜ることができなくなったために、夢を断念する。17歳のときに学校を中退し、ゴーモン社でニュース映画のアシスタントとして働く。劇映画デビューは短編を発展させた『最後の戦い』(1983)。以後『サブウェイ』(1985)、『グレート・ブルー』(1988)、『ニキータ』(1989)、『アトランティス』(1991)と立て続けにヒット作を生み出し、時代の寵児となる。1994年にはアメリカ進出第一作『レオン』が世界中で大ヒット、続くSF作『フィフス・エレメント』(1997)ではセザール賞監督賞を受賞し、名実ともにフランスを代表する監督となる。また、プロデューサとしても手腕を発揮し『TAXi』(1997)『ミシェル・ヴァイヨン』(2003)『トランスポーター』(2002)など多数手掛けている。

編集部――特に庄司さんはリュック・ベッソンがお好きだそうで、これが最後の作品になるかもしれないと思うと感慨深いものがありますよね。

庄司さん――監督として映画を撮り始めてから記念すべき10作目にして最後の作品になるだろうということですが、正直、私は『レオン』の撮影が決まった時に、少なからずそれを予感してショックを受けました。フランスでは、“監督リュック・ベッソン、音楽エリック・セラ、俳優ジャン・レノ”の三人で必ず映画を撮っていましたが、ジャン・レノはいつも脇役でした。それが“ハリウッドで撮影します。台詞は英語です。主役はジャン・レノです”判った時、とても淋しい気持ちになりました。おそらく、ジャンはもうリュックの映画には出ないんだろうな。最後の餞(はなむけ)かな……と。もちろん『レオン』はとてもいい映画ですし、大・大・大好きな映画です。でもリュック本人も
“ハリウッドではいいことだけではなかった"と語っていますし、『アンジェラ』で原点に戻って、自分のやりたいこと、好きなこと、表現したいことを自由にできる喜びを感じでいるようでした。この作品には自由になったリュックのいろんな思いが込められていると思います。最新作では、更にエリックもいなくなってしまいましたが、逆に何もないところから始めて生まれ変わったようなリュックをこの作品では楽しめると思います。

《リー・ラスムッセン》
そ1978年2月14日デンマーク、コペンハーゲン出身。モデルとして活躍中、GUCCI専属モデルに抜擢される。さらに、友人の紹介でブライアン・デ・パルマ監督作『ファムファタール』(2002)のオーディションをうけた、ヴェロニカ役をゲットし、劇映画デビューを飾る。モデル、女優として活躍するかたわら、自ら監督として短編映画を制作。2004年にとった“Thinnig the Herd”はカンヌ映画祭の短編部門に正式招待された。今後は長編作品を手掛けることが目標だという。

編集部――なるほど。会見で同行した時も感じましたが、庄司さんは本当にベッソンがお好きなんですね。私ももっと勉強します。すみません……。では「ネタバレ厳禁!?」のこの作品、明かせる範囲で印象に残っているシーンや役者等について教えて下さい。

千田さん――鏡の前で、アジェラがアンドレを励ます言葉を掛けてるシーンですね。

庄司さん――私も鏡の前のシーンではかなりウルウルきました。

編集部――あのシーンはいいですね。自分を励ますために自宅でちょっとやってみたりして……。

庄司さん&千田さん――(笑)。

庄司さん――実は一番好きなシーンは最後の方にあるんですが、ラストは明かさないで下さいというリュックからのお達しが出ているので詳しく言えないのですが、「どうしよう!?」という台詞のある……。

編集部――あわわわわ。ダメです、その先を言っては! 千田さんはラストのシーンはどうでした?

千田さん――人それぞれだと思いますが、純粋な愛に感動していたんですけど、最後のシーンでチョイ笑いが……。

編集部――ねぇ〜。私も思わず脱力してしまったんですけど(笑)。アレはちょっとビックリしました。

庄司さん――あと、アンジェラ役のリー・ラムッセンが凄く可愛いかったです。

【ポイント】
エリック・セラは不参加
1959年生まれのフランス人。これまでリュック・ベッソンの作品の音楽を手掛けた(『最後の戦い』(1983)『サブウェイ』(1984)『グラン・ブルー』(1988)『ニキータ』(1990)『アトランティス』(1991)『レオン』(1994)『フィフス・エレメント』(1997)『ジャンヌ・ダルク』(1999)など。その他『シェフと素顔と、おいしい時間』(2002) 『ローラーボール』(2001) 『007/ゴールデンアイ』(1995)など多数。『アンジェラ』ではアンニャ・ガツバレクが音楽を担当している。
ジャメル・ドウブーズの片腕
アンドレ扮するジャメル・ドウブーズは、右手をいつもポケットにつっこんでいるのがトレードマークのフランス若手のコメディアン。右手は8歳のときに鉄道事故で失ったのだそう。モロッコ系移民の両親のもと1975年6月18日、フランス・パリに生まれる。少年時代よりコメディアンの資質を発揮し、仲間とコメディチームを作ったりしていた。1995年に初のワンマンショウーの舞台を踏み、実力が認められ、ラジオやテレビ。映画に活躍する。2001年『アメリ』や2002年『ミッション・クレオパトラ』でおなじみ。最新作はスパイク・リーの”She hate me”では出演とエグゼクティブ・プロデュサーとして名を連ねている。

編集部――うんうん。彼女を見てると、リュックの好みのタイプが判りますよね。ホントに。では、これまでの集大成のような印象もあったこの作品、ズバリ魅了は何でしょうか?

千田さん――フランス映画ならではの恋愛、映像の美しさですね。

庄司さん――アンジェラの台詞全部です。額に入れて飾っておきたいぐらい。一言一言が胸にグサグサきました。またカッコいい人間が言うとキマりますねぇ〜。

編集部――ふむふむ。

庄司さん――でも自分の行動や言動に常に自信を持ち、質問にも間髪いれずに答えてた強いアンジェラがだんだん弱々しくなっていくところがまた可愛かったです。

編集部――ちなみに、ベッソンの作品で好きな作品は?

千田さん――『ニキータ』『レオン』です。

庄司さん――もちろん『グラン・ブルー』です!! 初めて観た時、最後は息するの忘れてました。



編集部――どんな人にオススメできそうですか?

千田さん――“あげまん”を目指す女性。妄想好きなダメ男。

編集部――なぜ、ダメ男なんですか?

千田さん――だって、現実にイイ女が悩みを解決してあげるなんてありえないし、でも夢見る男性にはいいかも、って思って(笑)。

編集部――なるほどね!(笑)。でも、ほら、世の中には“美女と野獣”カップルもいますし、万が一があるかもしれませんよ(笑)。庄司さんは?

庄司さん――ベッソンの作品が好きだけれど、彼本人も大好きという方にぜひ観て欲しいですね。あっ、でも、ファンなら当然観ると思いますが……。全く初めてという方にもいいと思います。先入観なく観ていろんな感想を持って欲しいです。

編集部――お2人ともご協力ありがとうございました!

『アンジェラ』
“ANGEL-A"
アスミック・エース/リュック・ベッソン作品
2005年/フランス/90min./スコープ/ドルビー(SRD、DTS:SR)
(C)2005 EUROPACORP−TFI FILMS PRODUCUTION-APIPOULA PROD
5月13日〜丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系
《ストーリー》
その日、背が低く、醜い男、アンドレ(ジャメル・ドウブーズ)は、48時間のうちに借金を返せなかったら命が狙われてしまう、人生のどん底にいた。しかし、“もう、この世に未練はない……”と思ったそのとき、隣に絶世の美女アンジェラ(リー・ラスムッセン)が現れて……。
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